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そして、俺は後部座席にあった小さな袋を春奈に手渡した。



「これ、誕生日プレゼント。」



「えっ?くれるの?」



俺は笑顔で頷いた。



俺は春奈を迎えに行く前にデパートに行ってプレゼントを探した。



でも、バイト君の俺が買えたのは小さなキーホルダーだけだった。



「こんな物だけど、ごめんな?」



「ううん。あたし、すごく嬉しいよ。誕生日にプレゼント貰ったのなんて初めてだから・・・」



春奈は1度も誕生日プレゼントをもらったことがなかったらしい。





それに、田中さんからもちゃんとしたプレゼントは貰ったことがなかったらしく、初めてのちゃんとしたプレゼントは俺があげた小さなプレゼントだった。
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