If



「はい、降りて」



「えっ!?ここどこ?」



「ここ俺の実家」



俺はサラッと言った。



「えっ!?貴ちゃんの実家!?」



「そう、まぁとりあえず入れば?」



春奈は少し困ったようにオドオドしていた。



「えっ!?でもあたし・・・・」


「いいから。早く!」



俺は春奈の手を引き、玄関へと向かった。



「ちょっと・・・」



「ただいまぁ」



一応、実家には事前に春奈を連れて行くことは言ってあった。



主に春奈と同い年の弟、信二に大騒ぎをしないように強く言い聞かせた。



姉貴は去年結婚をして家を出たため、いなかった。
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