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「春奈?」
「週刊誌見たでしょ?ごめんね。迷惑かけて・・・」
春奈はどことなく弱弱しい声で言った。
「俺は大丈夫だけど、お前大丈夫か?」
「大丈夫だよ・・・」
春奈の声はかすれていた。
春奈は泣いていたのだ。
俺は、すごく心配になった。
「お前、今どこ?」
「えっ?家にいるけど・・・」
「なら、少し待ってろ!!今から行くから!分かったか?」
「ダメだよ!だって、下にたくさんの報道陣がいるもん」
自分でも、何を言っているのかは分かっていた。
無茶なことをしようとしているのも分かっていた。
でも、春奈を今1人にはさせたくなかった。