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俺はリビングのソファに座り、辺りを見渡すとさすが高級マンションともあってか、当たり前だが俺の家との差が激しいと思った。


春奈と、俺では格差があり過ぎた。



そんな事を思っているうちに春奈が皿を持ってやってきた。



「おまたせ」


皿の中に入っていたのは、ナポリタンだった。


「うまそ~!」


「市販のソースを絡めただけだけど・・・」


「なんだ!」


「何よ!なんだって!今日は材料がなかったからこれしか出来なかったけど、他にも作れるんだから!!」



春奈はむきになって言って来た。


「冗談だよ、冗談」


でも、春奈は怒ってしまい笑顔を向けてはくれなかった。



「ごめんって・・・許して!」



俺は顔の前で、手を合わせた。



「分かってるよ。ちょっといじめてみたかっただけ」



いつもの笑顔だった。



「いじめんなよ!まぁいいや、とりあえずいただきます」
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