If


寝かせると俺はキッチンへ向かった。



俺は1人暮らしが長かったおかげで、人並み程度に料理を作ることができた。



だから、俺はお粥を作ることにした。



「あっち!!」



俺は春奈の部屋まで持って行った。



「春奈?お粥作ったから・・・」



春奈はとても苦しそうだった。



「少しでも食べて薬飲め!!」



「うん・・・」



春奈はゆっくりと起き上がった。



そして、茶碗にお粥を入れていると春奈はお粥をじっと見ていた。



「なんだよ!」



「これ、貴ちゃんが作ったの?」


「そうだけど・・・」



春奈の目には涙が浮かんでいた。




「あたし、お粥作ってもらったの初めてなんだぁ・・・」



なんだか春奈の初めては俺ばかりだと思った。
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