voice-ヴォイス-
♪―プロローグ―
あたしの声は5年前の春に消えた。
あれはほんの一瞬の出来事だった―――。
あたし、青咲 海(アオサキウミ)は中学2年生になったばっかりで反抗期真っ盛り。
親の言うことなんて無視してたし、存在自体が疎ましく思ってた。
失う哀しみなんて、全然知らなかった。
これが“当たり前”なんだと思ってた。
そんなあたしに罰が回ってきた―――。