voice-ヴォイス-
まだ確か反抗期ではなかったころ。
父が『いつもおねだりをしない海が欲しいって言うんだったら、父さん奮発しちゃうぞ』と誕生日プレゼントとしてギターを買くれた。
あの時はとっても嬉しくて、あたしの気持ちをしっかり理解してくれる父が大好きだった。
ううん。
お父さんもお母さんもあたしの気持ちをいつも理解してくれていた。
ひとりでひねくれて拗ねて意地張っていたのはあたし。
せっかく買ってもらったギターは隠れながら、避けながら弾いていた。
ああ、今ではここまで上達したんだよって披露したいのに、、、