voice-ヴォイス-



2人はがっつくように食べ始めた。


相当お腹が空いていたのだろう。


「海、料理作るの上手いな!」


「っていうか、よくここまで作れるほどの食材、発掘したね」



褒められるほどのモノは作ってないんだけどな、なんて思うけど、やっぱり褒めれると嬉しい。




あっという間に2人は完食した。


お腹の空きは落ち着いたようだ。



「昨日、ホームページ見に行った?」


と尊が問いかける。


この話をしてもイライラオーラは出ていない。この話をしても冷静を保てるようになったようだ。



『昨日は眠くなってすぐ寝ちゃったんで見に行ってないです』


と返事を返す。


本当は嘘だ。



怖くって見に行けなかったのだ。



「そっか。」


2人は海の表情を見て、怖くて見に行けなかったのだ、と感じたようだ。


沈黙が流れる。



すると沈黙を遮るように海のケータイが鳴った。


雫(シズク)からのLINEだった。



< 108 / 178 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop