voice-ヴォイス-
『はい。海?これ、LINEじゃないよ。電話だよ。間違ってない?』
第一声がそれか、、
笑ってしまう。
「間違ってないよ。」
海がそう答えると雫は電話だというのに、目に見えそうなほど驚いた声を上げた。
『うっそ!海、どうして?!』
「海やメンバーみんなのおかげだよ。あたし、やっとストレスから解放されたんだと思う。ありがとう」
『よかった~!海がずっと喋れなかったらどうしようって思ってて、、、。ホントに嬉しい!』
雫の泣き声が電話口から聞こえる。
海もつられて泣いた。
「雫ありがとう、、、本当にありがとう、、、」
そしてたくさん、久々に声をだして雫とお喋りした。
『また夕方電話するね』と終わった電話はいつの間にかに長電話化していた。
「数十分も話したくせにまた電話するのかよ。よく話尽きないね」
尊が苦笑した。
「久々だったし、嬉しくてつい」
なんて言い訳で返した。
すると洵が、
「でも、さっきの“メンバーのおかげ”っていうのは嬉しいな。」
と照れ笑いをした。
「一番、加入に意固地だったやつが何言うか」
と尊がツッコむと、『うるせぇよ』と苦笑いをしながら一蹴した。