voice-ヴォイス-




すると凌と優が帰ってきた。


「あ、なんか食ってる!何?海の手料理?!ズルいぞ!!海、俺たちにも何か作ってよー。腹減ったー」


と騒ぐ凌に『お前、さっき食ったろ』とツッコむ。



「もうこの家には料理を作れるほどの食材が足りてませーん」


としれっと返す海に


「へへ、料理作らないもんなー、誰も、、、」


と何気なく返しかけ、途中で異変に気付いたようだ。



優と凌が『ええ?!声』と驚きで声を上げた。



「みなさんのおかげで声を取り戻せました。ありがとうございます」


海は頭を下げた。



よかったね!とみんな自分のように喜んでくれた。


本当にみんなに出会えてよかったって心から思った瞬間だった。




そして凌と優も海の手料理が食べたいとあまりにも駄々をこねるので、今日は叔母に連絡をし、海の手料理で、遅くなった海の歓迎会を開いた。


とてもとても楽しい夜になった。


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