voice－ヴォイス－
朔が帰ってからは不安で何も手がつけられなくなった。
大好きなギターを持っても弾く気力がしない。
アンチ事件以来、海は尊のことがきになっているような気がしていた。
それに車で聞いた尊の意味深な返事。
好きなのかもしれないって思った。
だからこそ、不安だった。
するとしばらくしてから尊以外のメンバーが帰っていた。
３人は同じ用事があったため、外出していたのだ。
「あれ、なんか元気ないね。どーした？」
みんなが心配する。
「さっき、お客さん来たよ」
「客？誰？」
洵(ﾏｺﾄ)がそう聞くので、
「みんなのお友達っていう朔さんっていう人。」
みんな納得したので、本物の友達だったようだ。
「で、朔なんだって？なんか用があってきたんだろ？」
と優(ｽｸﾞﾙ)が椅子に座りながら問いかける。
