voice-ヴォイス-
うっとりとギターの音に浸りながら弾いていると、ふと視線を感じた。
前を見上げると座り込みながら海を見つめている青年がいた。
海より年上っぽいが、年は若そう。
20代前半といったところか。
海は動揺して音を止めようとした。
弾いてるところを見られているのはよくあったが、ここまでガン見されると不信感、恐怖心を抱かせる。
すると青年がスッと立ち上がった。
そして海の音に合わせて、海が弾いているはやり曲を歌いだした。