voice-ヴォイス-
もじもじする海を見て青年はハッと我に返った。
「あ!ゴメンね、ついつい自分好みのギター弾いてる子見つけちゃったからはしゃぎ過ぎたー。話したくなかったら別に答えなくっていいよー。」
明るく青年は言う。
きっと無視してるとか、人見知りだとか思われてる、絶対。
違う。そうじゃない。
すごく驚いたけど、本当は褒められて嬉しかった。
あたしのギターをこんなに歌が上手い人に褒められて嬉しかった。
ただ伝える術がなくて、、、
もう手間なんて関係ない。
この青年に褒められて嬉しかったこと、伝えたい。