voice-ヴォイス-
部屋に入ると譜面を広げた。
昨日、動画サイトで聞いたバラード曲と、ポップな曲と、ハードな曲だった。
わりとポップな感じの曲は簡単そうですぐに覚えられそうだった。
だがバラード曲もハードな曲も難易度が高そうだ。
叔父と叔母に認めてもらえたのだからこそ、ここはすり抜けたいところだ。
しっかり練習しなきゃ落ちそうだ。
頑張らなきゃ、、、
そう思った時、LINEが入った。
相手は雫(シズク)。
《どうだった?
フォークロのスタジオに行ったんでしょ?
返事してきたの?》
気にかけてくれていたみたいだ。
『うん。返事してきた。
でもねギタリストの人に反対されて、
その人に渡す課題曲を3曲ミスなしで1週間後披露出来たら
加入を認めるって言われて。
私、どうしても入りたいから練習しなきゃいけないんだ」
《ミスなし?!
うっわ、厳しいね。
大丈夫そうなの?》
『やってみせるよ。
今、本気で入りたいって思ってるの
だから挑戦したいんだ。』
《そっか。
頑張ってね。応援してる
じゃあ、今から練習だったりするかな?
今日はここまでってことにするね。
海に状況聞きたかっただけだから聞けて良かったし。》
『ゴメンね。ありがとう』
そこでLINEによる会話は終了した。