オトナの秘密基地
「最初ってことは、他にもあったのか」
「そう。次に、祖母と伯父が殺されそうになってた」
「誰に?」
「多分、親戚のひとりだ。
防空壕の中でも一緒だった。
こいつから、ものすごく邪悪な気配を感じたんだよな」
「……気になる奴だな。
で、まだあるのか?」
「空襲の時も、早めに避難して、すごく周りに気を使っていた。
前に伯父が泣いて防空壕から追い出されそうになったから、今回は機嫌を損ねないようにおにぎりを振舞ってた」
「防空壕でおにぎりって……まあ、腹を満たせば人間、イライラしないで大らかな気持ちでいられるからな」
そうそう、それを狙ってたの、と言いたいのにまだ体に力が入らない。
「そう。次に、祖母と伯父が殺されそうになってた」
「誰に?」
「多分、親戚のひとりだ。
防空壕の中でも一緒だった。
こいつから、ものすごく邪悪な気配を感じたんだよな」
「……気になる奴だな。
で、まだあるのか?」
「空襲の時も、早めに避難して、すごく周りに気を使っていた。
前に伯父が泣いて防空壕から追い出されそうになったから、今回は機嫌を損ねないようにおにぎりを振舞ってた」
「防空壕でおにぎりって……まあ、腹を満たせば人間、イライラしないで大らかな気持ちでいられるからな」
そうそう、それを狙ってたの、と言いたいのにまだ体に力が入らない。