オトナの秘密基地
「それで、もうお付き合いすることは確定なんですか?」


桜の質問に、中田さんは笑いながら、でもきっぱり答えた。


「真剣交際だって、見出しにしてもいい位、前向きですよ」


その途端、きゃーきゃー騒ぎながら、彼女たちは私を取り囲んだ。


「和実、これを逃したら最後だと思って、頑張って!」


園子に喝を入れられ。


「中田さんのお友達で誰かいい人いたら、紹介して~。

ゼネコン、安定してていいわ!」


麗華になぜか頼まれ。


「何かあったら、私達が付いているから!

とにかく女子力上げて、逃がさないようにがっちり捕まえるの。

健闘を祈るわ!」


桜に激励された。


「邪魔しちゃ悪いから、そろそろ行くね!」


と、個室から出て行った彼女たちは、これからまた私のネタで盛り上がることだろう。

今度の女子会が恐ろしい……。
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