オトナの秘密基地
今までマスターの「占い」を全く信じていなかった麗華は、自分の力も隠して興味のないふりをしていたので、無理はない。


「これからは麗華ちゃんにもこっちを手伝ってもらっちゃおうかな~」


マスターはうきうきした声で言った。

すかさず麗華が


「じゃあ、特殊勤務手当くださいなっ」


とちゃっかりお願いしたので、みんなで笑った。

笑ったあとで。


「今回の除霊で、お前と麗華ちゃんにはものすごく助けてもらったから、もちろん料金は払う」


中田さんが申し出たその時。


「さっき言ったのは冗談。

お前から金なんて受け取れねえよ」


マスターがそれを笑い飛ばそうとしたけれど


「それじゃあ、金じゃないモノを提供した方がいいか?」


中田さんはまだ諦めていない。
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