オトナの秘密基地
マスターの言葉に続けて、麗華も語る。


「マスターはいい加減な人じゃないし、私もできればちゃんとしたい。

子ども達が賛成してくれるように、これから努力するんだ」


麗華の子ども達を想う気持ちを、マスターも理解してくれているみたい。

だとしたら、きっとうまくいくんじゃないかな?

キッチンへ入って息の合った作業を続ける二人を見て、私はそう思った。


「話は変わるんだけど、中田さんに聞きたかった事があるんです。

注文住宅を建てる場合、ハウスメーカーと地元の工務店、どちらに依頼する方がいいと思います?」


桜が目をキラキラさせながら、博矢さんに質問している。

これはもしや。


「ついにマイホーム建てるって決めたの?」
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