優しくしないで、
**出会い**
私、藤村 凛華(ふじむら りんか)は……、
ーー初めて恋をしたーーー。
君との出会いはありきたりな高校の入学式。
桜舞散る中、みんなの輝いた笑顔と活力に私は圧倒されながら教室に向かう、
私のクラスは1年C組…
教室に入ると…
誰もいない…
「あれ…?」
私はどうやら早く教室に来すぎたみたい…
ぼーっとしながら適当に窓側の一番後ろの席に座る
(今日からここで学校生活を過ごすのかぁ…)
そんなことをぼんやりと考えていた…
入学式の賑やかさには裏腹な静かな教室…
「なんか…変な感じ、」
(暖かな春の日差しにうとうとしちゃう…)
ぼんやりした頭でうとうと机に伏せていると…
『パリーーーンッ!!』
「ッ!?」
思いっきりガラスの割れた音に驚き飛び起きる。
「あーあ…やっべー、入学早々やっちゃった…怒られるかなー~」
ひょいっと窓から人が入ってきて割れた窓を見る
「っ!?」
(なに?なになにっ!?この人が割ったの?え?え?)
驚きを隠せない私に気付いたその人は…
「驚かせてごめんね…?キャッチボールしてたら手が滑っちゃったっ」(にこ
満面の笑みをこちらに向ける男…
一目で心を奪われた…
ふわっと人懐っこい笑顔にさらっとしたオレンジ色に似た派手な茶色の髪…制服は少し着崩してるとは思うが清潔感あふれる風貌…
「窓を割ったらそりゃー…誰だって怒られるデショ、」
私は無意識に男に向かって言っていた…