優しくしないで、
プッ…
男は吹き出した、
「あははっ、だよね、うん…怒られるねっ」
クスクス笑ってこちらを見る
「あ、いきなりごめんね?俺、1年C組の神崎 秀(かんざき しゅう)、よろしくー」(ニコニコ
そう言うと神崎君は近寄り握手と言って私の手を握る
「え、あ…うんっ、私は藤村 凛華…よろしく…?」
ふと神崎君の頭を見ると虫が付いていた
「虫…付いてる…」
(神崎君の頭を指差し言う)
「ええっ!?虫!?」
(慌てながらぺたぺた頭をさわるがなかなかとれず)
もどかしくなった私は…
「じっとしててっ!」
(がしっと頭を掴み虫を掴みぽいっと窓の外に投げ)
「きっと…窓の外からきたから木とかにくっついてたのが神崎君についたんだね、」
(そう言うとハッと我に返り慌てて神崎君を見ると)
「プッ…クククッ…ゃ…ごめ…プッっ…」
必死に笑いをこらえている…
(笑い…堪えられてないんですけどッ…!?)
「ちょ…なんで笑ってるのかなぁ?」
笑いで会話放棄している神崎君に向かって話しかけ、
「ああ、クスクス…ごめんね?なんでもないー、それより虫こわくないの?」
するりと話題を変える神崎君…
「別に、怖くないよ?虫より私たちの方がずっと大きいんだから!」(ニコ
私は当然のことを言ったつもりだったのに…
「ふはっ!!あははっ…そーだなぁっ」
またもや大笑い…
「意味が分からない…」
(イケメンって変わってる人ばっかりなのかな…?)
そんなことを考えていると…
『ガラッ!』
教室のドアの開く音がし
「なっ!?なんだこれは!!」
割れた窓に駆け寄り
「誰がこんなことをっ!!」
教師であろう40歳前半のおじさんがあわあわしている…。