漆黒のタクティック  【1巻】


「ちょっと、ひどい怪我だよ。一体、何があったの?」
僕は言うと、
「ケケケ!探す手間が省けたぜ!」
なにか不気味な声がする。
すると、3階の図書室から窓の枠を片手で押え、そのまま1階に何も骨折もせず、無事に地面に着地する。
「え?・・・ちょっと、3階から飛び降りた?」
あれ、あの格好どこかで・・・?
「ウリッドはもう、動けないだろう!次はお前だリュウ。ウルフ、あいつを噛み殺せ!」
僕は、無防備だった。
すると、ウリッドは自分の最期の力を振り絞って、
「リュウ、ありがとな!」


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