Thanks for XX【六花の翼・番外編】
まぁ、こんな感じで……
うまく誘導され、乗せられつつ、今にいたる。
「……ねえ、大丈夫?」
「知らん」
「……痛かった?」
「知らん」
「俺はまた、清良としたいんだけど」
「……いいよ」
天邪鬼で可愛い、年上のひと。
いつの間に好きになったのか、わからない。
姉ちゃんと瑛さんみたいな、
劇的ドラマチックな出来事なんか、ひとつもない。
だけどね。
俺が清良の運命の人だったらいいな、なんて。
そう思ってるよ。
清良はどうなの?
……聞いても、きっと答えてくれないね。
でも、いいよ。
清良がどんなに抵抗したって、
もう、離さないから。
寂しい時はいつだって、
俺が抱きしめてあげるから。
【END】