Thanks for XX【六花の翼・番外編】
ぎろりとにらまれて、ボクも太一兄たんも清良たんも小さくなって口を閉じた。
まりあたんを起こしたとぅたんは、つかつかとボクに向かってくる。
そして、思いっきり。
ポカーン!!!!
「にゃあうっ!!!」
ボクの頭を、グーで殴りつけた。
ボクは思わず、元の猫の姿に戻ってしまった。
「こんな妙なイタズラを、二度とするんじゃない!!
わかったか、バカ使い魔!!」
「にゃ、にゃんにゃぁ……」
「そんなぁ、じゃないっ!!
いいか、二度と俺の姿になるな!!
お前のせいで、俺があらぬ疑いをかけられるんだからな!!」
ぷんすか怒ったとぅたんは、ドアを壊れそうな勢いで閉め、部屋に戻ってしまった。
そんなに怒らなくてもいいじゃない。
とぅたんだって、本当はまりあたんに優しくしたいくせに。
とぅたんができないことを、ボクがやってあげただけなのに。