Thanks for XX【六花の翼・番外編】
瑛が僕をにらみつける。
「……まだ、俺たちも知らなかったのに」
「ごめん、ホンマごめん。
だって可愛い男の子の印が、ちらっと見えてもうたんやもん」
僕は両手を合わせ、二人に謝る。
きっと楽しみにしてたんやろう。
悪い事してもうた。
まりあはやっと状況を飲み込み、うわぁと息を吐いた。
「すごいね、オーリィ。
霊力健在なんだね」
「本当よ。あたしたちも、霊力は残ってるけど全然見えないもの」
「俺なんか、現役陰陽師なのに。
すげーな、オーランドさん」
いや、そう言ってもらえると助かりますわ……。
瑛は納得いってないようやけども。