Thanks for XX【六花の翼・番外編】
「ずっと、会いたかった」
突然会いに行った俺に、まりあはそう言ってくれた。
それからはまた、あっという間に一年と少しが経って。
入籍はしてないが、事実婚みたいな形におさまっていた。
こっそり、ベッドに入る。
まりあはもぞ、と動いた。
うっすら目を開けて
「……おかえみなひゃい……」
と言って、また寝てしまった。
お帰りなさいと、お休みなさいが、一緒になってる。
「……ただいま」
俺がつぶやくと、まりあは寝ながら、ふん、とうなずいた。
燃え上がったのは、再会直後だけで。
今は、なかなか会えない事もあり、すっかり老夫婦のようだ。
それでも俺は、何の不満もなかった。
まりあが、俺のものであってくれさえすればいい。
そんな日々が、続いていた……。