Thanks for XX【六花の翼・番外編】
「この前実家に行った時から、明らかにまりあの様子がおかしい。
何か、知らないか」
実家には、へっぽこ陰陽師の安城夫妻と太一、清良に、その娘がいたはずだ。
『あー……その件は、清良に変わりますね』
「ちょ、おい」
『はーい、清良ちゃんよっ♪』
「…………」
頭痛がひどくなった。
会社の喫煙所で、いつからか吸うようになってしまったタバコが、
どんどん消費されていく。
『聞いてんの、瑛』
「あぁ……何でもいい、早く教えてくれ」
恥を捨てて、頼んだ。
すると清良は、はっきり言った。
『あたし、二人目妊娠してんだけど、まりあに聞いた?』