Thanks for XX【六花の翼・番外編】
「早く帰れるなら、メールくれれば良いのに。
何もないよ?」
「いい、適当で」
家についてすぐ。
冷蔵庫をのぞきこむまりあは、もー、と頬を膨らませた。
機嫌が悪いのは、一段落したらしい。
しかし、無理に元気な演技をしているのは、バレバレだった。
「無理に作らなくていい。
食べに行っても、出前でも」
「ダメだよ。
いつもそんなものばかりでしょ?
実家から野菜をたくさんもらったから、食べてよ」
ただ、お肉がちょっとしかないんだよねー、
とまりあはブツブツ言いながら、食事の支度をはじめてしまった。
「手伝う事あるか?」
「ありがとう。
じゃあ、お風呂掃除、お願いします。
ついでに入っちゃって」
「了解」
……すぐに話し合いをする気はない、か……。