Thanks for XX【六花の翼・番外編】


いかん……完璧に、怒ってる……。


しかし、その言い方はあまりに可愛くない。



「そうか。じゃあ、寝かせてもらう」



手を離し、こちらも背を向けた。


すると。


ゲシッ!!



「っ!!」



背中に、蹴りが飛んできた。



「おい!」



思わず上体を起こすと、まりあも負けずに起き上がって、

さらに蹴りを繰り出してきた。



「やめろ!

言いたい事は口で言えっ!」



俺がその足首をつかむと、

まりあは無様に背中からベッドに沈んでいった。


顔を見てやろうとすれば、爪でひっかいてくる。


俺は無意識にその上に馬乗りになり、両手首を押さえた。



「痛い!離して!」


「あ、すまない。

つい、昔のクセで。

って、お前に明らかに殺意があったから、

俺の忍の血が騒いだんだろう!」


「知らないっ!!

この、バカ忍者!!」


「こら!バカ忍者はよせ!」



< 53 / 193 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop