Thanks for XX【六花の翼・番外編】
「……なんだ、それは」
「なんだって、何よ。
意味わからないの?
あたしがあなたと、
一生一緒にいてあげるって言ってるんです。
嫌なの?」
「嫌じゃないが……
いや、待て待て。
子供はどうするんだ」
「もちろん、あなたの子供をあたしが産むの!」
頬が熱くなるのを感じた。
違う。
絶対に何か、間違ってる。
何で俺が逆求婚されて、照れてるんだ。
「だから、こんな遺伝子をわざわざ残す事ないだろう」
「バカですねぇ、瑛さん。
あたしと瑛さんの子なら、
純血の岡崎一族じゃなくなるじゃない。
銀髪の子が出る確率なんか、
すっごい低いんじゃないですか?」
「そりゃあそうだが、
伊奈みたく、片目だけ紫だったらどうするんだ。
それに、普通だって遺伝子は半分ずつ受け継がれるんだぞ。
髪や目に、岡崎の血が思いっきり優性遺伝したらどうする」