Thanks for XX【六花の翼・番外編】
「……何よりあたしが、この髪も目も大好きなの」
そう言いながら、俺の頬を優しく包んだ。
「……だから、怖くなんかない。
もし銀髪の子が産まれたら、いっそう愛しいと思うの」
「…………」
「だって、それはあなたがあたしを愛してくれた、
確かな証になるでしょう?」
まりあは、そう言うとにこりと、笑った。
不覚にも、目頭が熱くなってしまう。
「……バカなやつだな。
俺といたら、一生苦労するぞ」
「えぇ~……。
ちょっとは『幸せにするよ』とか、言えないの?
ホント、変な人」
「その変人に惚れたのは、誰だ」
「あたしでーす」
あちゃー、と、まりあは自分の額を叩いた。
俺は思わず、吹き出してしまう。