Thanks for XX【六花の翼・番外編】


「ど、どわあああああああっ!」


「うわっ!」


まりあは何故か声を震わせ、俺を持ったまま脱力し、

座り込んでしまった。


失敗した……!


もうダメだ。


俺は、小人として生きるしかない……。


そう覚悟した俺の目に入ったのは、

バラ色に染まった、まりあの頬だった。


「よ、予想以上……」


「???おい、大丈夫か」


「は、はい……

ちょ、ちょっと落ち着かせてくださいね」


まりあは俺を床に下ろし、深呼吸した。


豊かな胸が、上下する。


よくわからないが、とりあえず合格らしい。


「はい、じゃあ……

念じますよ」


まりあは両手を目の前で組み、集中しはじめた。


「う~……

瑛さん、元の大きさに戻って!!」


ぱあ、と俺の身体が光を放つ。


細胞が、動き出すような感覚。


しばらくして、目を開けると。


またまた真っ赤な顔をした、まりあが俺を見上げていた。


俺を、見上げて……


「よくやった!!

やっぱり、普通サイズが一番だ……」




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