Thanks for XX【六花の翼・番外編】
そうそう、まりあは俺を見上げ、
俺はまりあを見下ろすべきだ。
完全に元に戻った俺の前で、
まりあはいつまでも硬直している。
「どうし……」
手を差し伸べようと思って、ハッとした。
やけに、すがすがしいと思ったら……。
俺は何も、着ていなかった。
「い、いやあああああ!!」
「!!」
まりあは俺の腹筋を拳で殴りつけた。
「いて……っ、す、すまない」
「もうっ!早く何か着てよ、変態忍者!!」
まりあは後を向く。
誰がだ変態だ!
俺は彼女を振り向かせ、言い返す。
「お前が、服まで戻さないからだろう!!」
「きゃあああ!!
いいから、隠してよぉぉぉぉ!!」
まりあは悲鳴を上げながら、手で顔を覆い、床に突っ伏した。