Thanks for XX【六花の翼・番外編】
「だって、普段あまりにも可愛くないから、
こうなったらいじめてやれるなぁとか、思って……」
「ほう……?」
そんな妄想をしながら、寝てしまったから。
知らないうちに、念じてしまったわけか……。
「……コイツめっ!!」
「あわわ、ごめんなさーい!!」
背後から身体を拘束し、
頭をゲンコツでぐりぐりしてやった。
俺を好きに操ろうなど、100年早い!!
「痛いよー、瑛さん、ごめんってばー」
「うるさい!あと五分はこのままだっ!」
「えーっ」
不満を口にしたはずのまりあは、何となく嬉しそうだった。
頭がおかしいのかもしれない。
後で、病院に連れていってやるか。
俺も、保険証さえあれば診てほしい。
どうして自分まで、なんとなく温かい気分なのか。
脳が説明を、つけてくれないから。
【END】