Thanks for XX【六花の翼・番外編】
「清良は?」
「……言いたくない」
「何それ」
「どうせ、キャラじゃないとか、
キモイとか思うんでしょ?」
「思わないよ……
ひどいよ、俺にだけ言わせといて」
「うるさい。
あたしは、まりあみたいに可愛くないし、素直でもないもん。
そんな恥ずかしいこと、言えるかー!」
「もー……」
わかりました。
じゃあ、俺の都合の良いように受け取ります。
俺は清良さんを、
壊さないように、できるだけ優しく抱きしめた。
ふわりと、花のようないい香りが鼻をくすぐる。
「これ、どういう状態なの?」
「知らん」
「ねえ清良、清良は俺の何なのさ」
「知らん」
「俺は清良の彼氏になりたいんだけど」
「……いいよ」
なるほど。
質問は受け付けないわけね。
どうすんの、このめんどくさいひと……
あぁ、でも。
めんどくさくても、いいや。