東雲の支配者
悠太は私が困っていると、いつも助けに来てくれる。
昔から学校で浮いてしまう私を、悠太は一度も見捨てたりはしなかった。

「見て見ぬふりしてくれていいんだよ?私は慣れてるし、いじめられてるなんて思ってないから。」

「お前さぁ…。」

「なに?」

「なんでもない。」

「なによ。」

「お前は良くても、俺が悔しいんだよ。お前を見てると、悔しくて仕方ないんだよ。」

「ふふっ。」

「なに笑ってんの?」

「なんでもない。悠太、すごい汗。タオル貸すよ。」

「おぉ、サンキュー。」

「うちらも早く戻ろう。」






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