東雲の支配者
こうして私は渋々雨音と二人で朝屋に行く事になった。
雨音は日本人離れした容姿の陽咲とは違い、黒々とした長い髪を一本に束ね、真っ黒の着物を身にまとっている。
けれど顔立ちは陽咲と瓜二つ。
違うのは目の色だけだ。
陽咲の青い瞳もすごく綺麗だけど、雨音のエメラルドグリーンの瞳もとても綺麗で、見ていると吸い込まれそうな気持ちになる。
朝屋に着くと、前回と動揺一階の宴会場で賑やかな声が聞こえてくる。
「さっ、行くぞ。」
「ほんとに行くの?」
「なにを今更。」
「だって、私みんなの話に着いて行けない…。」
「着いて来いよな。ほら早く。」
雨音は強引に私の手を引き、宴会場の扉を開けた。
すると部屋に入るなり、がたいのいい男の人が雨音を見つける。
「よお雨音!ちょうどいい所に来たな。今から水穂(みずほ)が話すから座って座って!」
「水穂って誰?」
私は雨音に小声で聞いた。
「水穂ってのはここで一番人気の面白い話をしてくれる女だ。あっ、ほら、あれが水穂だよ。」
雨音が指差す方を見ると、ステージに上がる一人の華奢な女性がいる。
年齢は20代半ばくらいだろうか。
濃いめの化粧がよく似合う華やかな女性だ。
雨音は日本人離れした容姿の陽咲とは違い、黒々とした長い髪を一本に束ね、真っ黒の着物を身にまとっている。
けれど顔立ちは陽咲と瓜二つ。
違うのは目の色だけだ。
陽咲の青い瞳もすごく綺麗だけど、雨音のエメラルドグリーンの瞳もとても綺麗で、見ていると吸い込まれそうな気持ちになる。
朝屋に着くと、前回と動揺一階の宴会場で賑やかな声が聞こえてくる。
「さっ、行くぞ。」
「ほんとに行くの?」
「なにを今更。」
「だって、私みんなの話に着いて行けない…。」
「着いて来いよな。ほら早く。」
雨音は強引に私の手を引き、宴会場の扉を開けた。
すると部屋に入るなり、がたいのいい男の人が雨音を見つける。
「よお雨音!ちょうどいい所に来たな。今から水穂(みずほ)が話すから座って座って!」
「水穂って誰?」
私は雨音に小声で聞いた。
「水穂ってのはここで一番人気の面白い話をしてくれる女だ。あっ、ほら、あれが水穂だよ。」
雨音が指差す方を見ると、ステージに上がる一人の華奢な女性がいる。
年齢は20代半ばくらいだろうか。
濃いめの化粧がよく似合う華やかな女性だ。