東雲の支配者

次の日の朝、いつものように朝食を食べていると…。

「亜夕ちゃん、今日の夜はパーティーしましょ。」

「パーティー？なんの？」

「亜夕ちゃんが亜夕ちゃんを取り戻した記念のパーティー。」

デーテの言っている事の意味はわからなかったけど、突然のパーティーの誘いに私の胸は高鳴った。

夕方になると、デーテは夕食の支度を始めた。
チキンやロールキャベツ、ケーキにシャンパン。
見ているだけで楽しくなってくる。
こんな手作りのご馳走を食べるのは何年ぶりだろう？
小さい頃パパがまだ一緒に住んでた頃は、毎日一生懸命夕食の支度をしていた母。
けど、作るのは夕食だけで、私の為だけに料理をしてくれた事はほとんどない。
パパが単身赴任になってからは、夕食もほとんど作らなくなり、私は毎日カップラーメンや母が買って来たお惣菜なんかを食べていた。
だから、デーテが作る料理に私は興味津々だ。