杏子の墓(ラジオドラマ)
(父のN)「杏子さんお元気ですか?僕は今インドのベナレスにいます。
ヒンズーの人々は朝早くから沐浴し祈りをささげています」
(若林のN)「父が杏子に分かるかと確認している。
杏子はかすかにうなずいた」
ボートのオールと波の音が単調に続く。
遠くで烏の声。
インド人たちの祈る声が聞こえる。
(若林のN)「杏子さんお元気ですか?僕は今インドのベナレスにいます。
ヒンズーの人々は朝早くから沐浴し祈りをささげています。12月でも30度
を越える蒸し暑さです。昨日この河を上る観光ボートに乗ってみました。
濃い深緑色を帯びた流れは非常にゆったりとしていて、どこまでも神秘的で
奥深いガンジス河そのものでした。ボートから見えるガートと呼ばれる階段は
所々途切れていて白い砂地になっています。何ヶ所か木組みの上に死者を白い
布に包んで荼毘に付しています。中にはとても小さいのもあります。
淡い煙が曇天の空に昇っていきます。
ヒンズーの人々は朝早くから沐浴し祈りをささげています」
(若林のN)「父が杏子に分かるかと確認している。
杏子はかすかにうなずいた」
ボートのオールと波の音が単調に続く。
遠くで烏の声。
インド人たちの祈る声が聞こえる。
(若林のN)「杏子さんお元気ですか?僕は今インドのベナレスにいます。
ヒンズーの人々は朝早くから沐浴し祈りをささげています。12月でも30度
を越える蒸し暑さです。昨日この河を上る観光ボートに乗ってみました。
濃い深緑色を帯びた流れは非常にゆったりとしていて、どこまでも神秘的で
奥深いガンジス河そのものでした。ボートから見えるガートと呼ばれる階段は
所々途切れていて白い砂地になっています。何ヶ所か木組みの上に死者を白い
布に包んで荼毘に付しています。中にはとても小さいのもあります。
淡い煙が曇天の空に昇っていきます。