ねこのマリン
ある日、お母さんに
首輪をつけられた。

首がムズムズくすぐったいし
重くて苦しかった。

ぼくは必死に抵抗したけれど
お母さんの力には
かなわうはずもなかった。


抱き上げられると
いつも見ていた
外の世界の中にいた。


優しい風がぼくをなめてくれた。

どこからか甘い香りがしてきて
ぼくは天国にいったのかと思った。

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