兄妹芸人(仮)
「今絶対副会長とか影薄いよなとか思ったでしょ。」
うわあバレタ。
ポンコツ2号に心読まれるとか心外だわ。
「いいよいいよ確かにオレはあんまり表に出なかったし、華やかな仕事は会長に任せてたもんよ。」
高校3年男子がいじける姿とは何ともシュールだな。
デカい体でいじいじしても何もかわいくないぞ。
「まぁ、表に出るだけが仕事ってわけじゃないですよ。裏方がいないと表が成立しないだろうし。
先輩は縁の下の力持ちだったってことですね。」
生徒会が一体どんな仕事をしていたのかはわからないけど、イベントの度にバタバタと走り回る生徒会のみなさんがいたことをあたしはちゃんと知っているよ。
ステージの上であいさつする以上に大変なこともあっただろう。
「なんていうか、ちゃんと先輩のこと知らなかったことは謝ります。
あたしたちが知らないところで頑張ってたんですね。」
影薄いとか思っちゃってごめんなさい。
「…オレ、初めて生徒会やっててよかったって思ったよ。明里くんマジいい子。好きになりそう。」