空蝉の光 -桜花乱舞-


「俺は桜が好きだよ。だから、他の奴なんかに渡さない」



何言ってんの、この男…。



私は目の前にいる男が一瞬誰か分からなくなった。



だって、私の知ってる恭介はこんなことはしないし、言わないから――。



「何言ってんの、恭介。私は――」



「断るのか?断ったら、アイツに桜の正体をバラしてやる」


「…っ!?」



私の正体を一哉君にバラす…。





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