空蝉の光 -桜花乱舞-


「一哉君…、貴方に出会わなければ、良かった…」



出会わなかったら、私はこんな目にあわなかったかもしれない。



でも、彼を憎めない。



それは私が彼に恋しているからだと思う。



「助けてよ…、一哉君…」



私の小さな呟きは彼に届くことなく、辺りに溶けて行った――。





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