空蝉の光 -桜花乱舞-
【桜】



どうして、一哉君はあんなに不機嫌だったのかな?



舞いがおかしかった訳じゃないと思うし…。



「早く着替えて、理由聞いてみよう」



私は急いで着替え、彼の所に急いだ。



「ごめんね、待った?」



「大丈夫だよ」



「ねぇ、一哉君。どうして、不機嫌なの?」



私の質問に彼はだんまりと口をつぐんだ。



「一哉君?」



「…嫉妬したんだよ。周りにいた客に」



彼は恥ずかしそうに、私から視線を外した。





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