空蝉の光 -桜花乱舞-


お父さんはお母さんを愛してる――。




お母さんに向けられているからその眼差しで幼い私にもそれはよく分かった。




私はあの時、泣きたくなったけど、泣かなかった。




きっと私にも愛する人が出来ると信じていたから。




そして、私の初恋は6歳の時に呆気なく終わった。








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