空蝉の光 -桜花乱舞-


「どうしてもって言うなら、今度俺と甘味屋に行こう?」



「甘味屋?…うん、分かった」

桜ちゃんは少し戸惑っていたけど、承諾してくれた。



「じゃあ、約束ね」



俺は彼女の手を取ると、小指を絡めた。



白くて、少しでも力を入れたら折れてしまいそうなくらい細い桜ちゃんの小指。



俺はなるべく力を入れないように、指を絡めていた。






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