幸せの浮かぶ夕空
カランコロン……
「いらっしゃいませ」


目をつぶれ!
見るんじゃない…


期待するな…おれ。


早那なんかじゃない。


「…早那なんかじゃ」


「なんか,ってなによ」


女の声……
もしかして―――


冷めたコーヒーの向こう。
そこに座って,こっちを
見ていたのは…


…―早那。


「なんで,来た??」


「ん?? 来ちゃ悪い??」


早那は店員を呼んで,


「アイスココア」を頼んだ。


「悪りぃよ。ガッコ,
さぼったんだろ」


「亮だってそうじゃない」


早那は悪びれた様子も無く,アイスココアを飲んだ。


なに―,おれを迎えに来た
わけじゃないのか。
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