自由と孤独のあいだで
みじめな大人
たばこの煙も

お酒の味も

一人前に覚えた

愛想笑いも

感情を無くすことも

なんとなく覚えていた

でも、

胸が苦しくなったり

涙が急に出てくるのは

年を取るごとに増えて、抑えられない

途方に暮れることも

黄昏ることも

勝手に身についたのに

悲しみを捨て去ることも

寂しさという壁も

超える力はどんどん弱くなってしまってる

爪を噛み、自分を影を見る

背の低い、みじめな大人が同じ歩幅でついてくる


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