【短編】意地っ張りなキミに。
それからというもの、俺たちは電話やメールで連絡を取り合った。
長期の休みになれば、片道3時間かけて、会いに行くこともあった。
「別に……わざわざ会いに来てくれなくてもいいのに」
本当は嬉しいくせに、そう言う沙羅が愛しくてたまらなかった。
まぁ、そんなこと絶対に口では言わないけど……。
とにかく、沙羅が引っ越してからの2年間は、そんな感じであっという間に過ぎて行ったんだ。
つい一ヶ月前までは……
離れていても、心は繋がっていた。
繋がっている……はずだったのに――…。
アイツは……
沙羅は……
突然、俺との連絡を絶ったんだ――……。