プレシャス








…もしかして



さっきの騒ぎ…
わざとだった…とか…?






あの場で
あのタイミングで…




そして
彼のひと言














だんだん繋がる一連の流れを

“ただの偶然”にするには、なんだかあまりに不自然で。













もしかしたら…
ずっと見てた…?











そう感じた途端
だんだん鼓動が早くなっていく。











「ん?志穂、酔ったの?」


「え…?」


「顔真っ赤だよ?」


「やだ、うそぉ」










頼子に言われて慌てて押さえる頬は。

熱く火照ったままだった。











「今日、みんな結構飲んでるもんね」

「あ、うっうん、そうかも」











やだ
なに意識してんの
あたし


そんなの
絶対気のせいなのに


見てたりするわけ
ないじゃない


なのに














…なんで


目が合うんだろう








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