禁断の姉弟愛 ～欺くのはどっち？～

　駅までの道を和也とおしゃべりしながら歩いた。どこで誰が見てるかわからないから、手を繋いだりは出来ないけど、とても楽しい一時だった。


　電車に乗り、和也は次の駅で乗り換えのため降りて行った。ちなみに私は乗り換えなしでそのまま。もっと一緒にいたいけど、仕方ないわよね……


　別れ際、私が「バイバイ」と手を振ると、照れながら手を振り返してくれた和也。うふ、可愛い。


　今度から和也は時間を私に合わせてくれて、毎朝一緒に出かける約束をした。帰りも一緒に帰りたいけど、さすがにそれは無理かな。


　昨夜の事を思い出すと、自然と頬が緩み、体の芯が熱くなる。私、怪しい人に見えるかも……

　おっと、上司に遅れるってメールを打たなくちゃね。


　あ、そうだ……。彼にもメールしとこっと。

　上司にメールした後、私は思い立って小柳君へメールする事にした。あなたの勘は正しかったわよと、彼に報告するために……